誕生日問題〜私は何月何日生まれなのか?〜
私の誕生日は1月28日生まれだ。よく覚えておいてほしい。
…覚えておいてほしいが、最近私自身、誕生日に自信がなくなってきた。
私、実は1月29日生まれなんじゃないか?
これは非常に大きな問題である。
なぜなら、1月28日生まれなら星野源と同じ誕生日だが、1月29日生まれだとしたらhydeと同じ誕生日だ。hyde様ファンには申し訳ないが、私は星野源の方がタイプである。
いや、もう一つ大きな理由がある。
私が生まれたのは平成8年だ。平成8年1月28日、この並んだ数字「8128」は、小さい方から数えて4番目の完全数となる。
さて、完全数とは何か?
一言で表すのならば、「神に愛された数字」だ。
※頑張って話についてきてください
自然数が約数を持っていることは、小学校か中学校を出ているみなさんならわかることだろう。どっちで習うかは忘れた。小学校かな。例えば10の約数は1、2、5、10の4つだ。
完全数とは、その自然数の持つ約数を全て足すと、その自然数のちょうど2倍になる数字のことだ。
別の言い方をすると、完全数はその数自身を除く約数の全ての和が、その数と同じ値になる。
どう?凄くない?
いやイマイチ…と思う人が大半だと思うが、この完全数、圧倒的に数が少ないことから凄さがわかると思う。
最小の完全数は6。6の約数は1、2、3、6。1+2+3=6。
次は28だ(おっ、私28日生まれじゃん、完全数!)。28の約数は1、2、4、7、14、28。1+2+4+7+14=28 だ。
3番目は496。おお、一気に飛ぶなぁ。一応書いておく。1+2+4+8+16+31+62+124+248=496。
(たぶん今、ここに嘘の約数を書いたとしても大半の人は気づかなかったであろう。まぁいいや。)
で、なんと、この次が8128だ。すごくない?一気に4桁の数字の結構後半の方だよ?燃えない?
ちなみに5番目は、33550336。もうこんな数字になってしまったら、ほとんどの人は「三千三百五十五万・・・」とは読まないだろう。絶対今「さんさんごーごー・・・」って読んだはずだ。5番目でそれほど大きな数字となるのだ。
もうわかっただろう。完全数、めっちゃ貴重なのである!!!
ちなみに最小の完全数である6は神が世界を想像するのにかけた日数、28は月の公転周期ということで、"地上と天界における神の完全性"を象徴している、という見解から、完全数と呼ばれたと考えられている。実に神秘的だ。
・・・ということで、今まで平成8年1月28日生まれだと信じてきた私は、これを持ちネタにしていろんな場面で披露してきた。「誕生日が完全数だから、私は神に愛された子なんだぞ〜」と。この話は、以上に述べた前提知識がある人にはごく稀にウケる。まぁ大体はぽかんという顔をされ、アァ"そういう人"なのね、みたいな扱いを受ける。しかし、ごく稀に、ウケるのだ。
だが、仮に私が1月29日生まれならこのネタはもちろん封印で、8129についての小ネタを考えなくては気が済まない。8129を素因数分解すると11*739だった。約数に11を持つというのは多少興奮するが、これに関してはわかってもらえるか分からないし、わかってもらおうとも思わない。
う〜ん。。。う〜ん・・・・・8129・・・・・「はい、肉!!!」
なぜこんな風に悩んでいるかという本題に入りたい。
私はイギリスのロンドンで産声をあげた。
(帰国子女なんだ!という一番怖い反応に対して先に言っておくと、生後6か月で日本に帰国したので、帰国子女と呼べるアレではない。英語は全く喋れない。)
生まれた時間はもちろん、その場所での確認となる。ロンドン時間、1月28日21:05だったらしい。
・・・・・・・・つまり?
生まれた瞬間、日本にいるおばあちゃんに電話したとする。
「おばあちゃん!わたしわたし!そう、わたしだよ!やっと生まれたんだー!」
「そうなのね、待ってたよ、おめでとう。えっと・・・」
ここでおばあちゃんは時計を見る。
イギリスと日本の時差は8時間だ。日本の方が8時間進んでいる。
つまり?
「1月29日5:05生まれね。随分と朝早いのねー。よく覚えておかなきゃ。おばあちゃん、張り切って毎年お祝いするわよ!!」
たまに聞かれるが、わたしはれっきとした日本人だ。日本の時間を基準にして物事を考えるのは当たり前じゃないか?
「・・わたしがいたロンドンでは確かに1月28日だったんだから、28日に祝ってよ!」
「何言ってるの、私が嬉しい報告を聞いたあの日は間違いなく29日だったわ。貴方が生まれたのは、29日でしょう?」
わたしはこのあばあちゃんの気持ちを無下にしたくはない。
ということで、2日間祝ってもらえると私はとても嬉しい。(違う)